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服部 高典; 中村 充孝; 飯田 一樹*; 町田 晃彦*; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 有馬 寛*; 大下 英敏*; 本田 孝志*; 池田 一貴*; et al.
Physical Review B, 106(13), p.134309_1 - 134309_9, 2022/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)量子調和振動子(QHO)で近似できる蛍石型のZrHとTiHの水素の振動励起を非弾性非干渉性中性子散乱によって21GPaおよび4GPaまで調べた。第一励起の振動エネルギーはそれぞれ(meV) = 141.4(2) + 1.02(2)(GPa)および(meV) = 149.4(1) + 1.21(8)(GPa)で表され、圧力とともに上昇した。格子定数の圧力変化と組み合わせて得られた金属水素原子間距離()との関係は、(meV) = 1.62(9) 10 (および(meV) = 1.47(21) 10 (であった。これらのカーブの傾きは、様々な蛍石型の金属水素化物の常圧下のトレンドに比べ、急峻であった。から得られた水素波動関数の広がりは、格子間サイトよりも縮み易いことが分かった。高圧下における水素の波動関数の優先的な収縮や小さなにおけるの急峻な立ち上がりは金属原子のイオンコアが水素原子よりも堅いために水素原子が高圧下でより狭い領域に閉じ込められるために起こると考えられる。
小泉 智; 稲見 俊哉
Macromolecules, 32(17), p.5613 - 5621, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:23.54(Polymer Science)偏極中性子解析によって、干渉性散乱とスピン非干渉性散乱を分離し、高分子の局所構造緩和を詳細に調べた。用いた高分子は、芳香環がモノマー単位として数珠つなぎに共有結合したランダムコポリエステルであり、芳香環だけが水素を持っている。分離された干渉性成分はおもに炭素からの散乱で、高分子の凝集構造を反映している。また非干渉性成分は水素に由来し、弾性非干渉性構造因子(Elastic Incoherent Structure Factor)と呼ばれ、水素(結局は芳香環)の動きの時空自己相関の長時間平均である。言い換えれば、芳香環の動くことのできる空間の「大きさと対称性」を反映している。融点以上の高温では、弾性非干渉性構造因子は、芳香環が共有結合の軸周りの円軌道にそって自由回転緩和していると仮定してよく再現された。またガラス転移以下の低温では、弾性非干渉性構造因子は振動運動に由来するデバイワーラー因子へと移行し、振動運動の不均一性を反映して非ガウス的であることがわかった。
小泉 智
Journal of Chemical Physics, 107(2), p.603 - 612, 1997/07
被引用回数:4 パーセンタイル:16.59(Chemistry, Physical)液晶性高分子を構成する芳香環の回転運動を、水素に由来する中性子非干渉性散乱を観集することで解析した。この高分子は2元ランダム共集合体(p-benzoic acid/2hydroxy-6-naphtoic acid 73/27(mol/mol))で、285Cでアモルファス相からネマチック液晶相へと転移する。中性子散乱の非干渉成分を、(1)水素の振動運動によるデバイクーラー因子、(2)芳香環の回転運動による非弾性干渉性構造因子(EISF)、(3)同じく回転運動による準弾性散乱(QENS)の3成分に分離した。このようにして得られたEISFとQENSは、ネマチック相で、芳香環が分子軸まわりを自由回転するモデルで良好に再現された。また転移点以下のアモルファス相で、EISFとQENSの波数依存性が小さくなり、この変化は回転運動が自由なものからより拘束されたものへと移行したことを示唆する。
小泉 智; 西条 賢次*; 橋本 竹治*
Progress of Theoretical Physics Supplement, (126), p.223 - 228, 1997/00
液晶性高分子を構成する分子骨格の局所構造緩和を熱中性子とX線をプローブとして観察した。中性子非弾性散乱で得られるのは、水素に由来する非干渉性散乱とその他の原子に由来する干渉性散乱である。一方、X線では干渉性散乱のみが得られる。両者の結果を用いることで中性子散乱の結果から非干渉性部分を抽出することができた。得られた非干渉性弾性散乱は、振動、回転といった水素の局所運動を反映している。系を低温から昇温してゆく過程での散乱の変化に注目し、振動運動と回転運動の寄与を分離することができた。得られた弾性非干渉性構造因子(EISF)の波数依存性から、液晶相転移温度で高分子を構成する芳香環の回転運動が自由回転運動に転移することが確認された。
服部 高典; 中村 充孝; 飯田 一樹*; 町田 晃彦*; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 有馬 寛*; 大下 英敏*; 本田 孝志*; 池田 一貴*; et al.
no journal, ,
近年、超高圧下において超伝導転移温度が室温付近となるsuperhydridesが発見され、金属水素化物の高圧状態はその注目を集めている。水素の振動状態は高いの理解やより高いを持つ物質を探査する上でも重要である。非干渉性非弾性中性子散乱(IINS)は、水素の振動励起を広い波数およびエネルギー空間にわたって敏感に調べることができるため有力な手段となる。そのため、これまでいろいろな金属水素化物の振動励起が調べられ、振動状態の格子サイズ,占有サイト依存性が調べられてきたが、元素によって格子の大きさや電子状態が異なるため、その統一的理解はいまだ進んでいない。一方、圧力は、構成元素を変えずにかつ格子の大きさを連続的に変えることができるため、その本質をよりクリーンに調べることができる。今回、高圧下IINSのための装置開発を行い、これまで約7倍の圧力となる21GPaまでのZrH, TiHの水素の振動励起の観測に成功した。本講演では、IINSの原理,装置開発,実験,得られた結果に関して紹介する。
服部 高典; 中村 充孝; 飯田 一樹*; 町田 晃彦*; 佐野 亜沙美; 町田 真一*; 有馬 寛*; 大下 英敏*; 池田 一貴*; 大友 季哉*
no journal, ,
量子調和振動子(QHO)で近似できる蛍石型のZrHとTiHの水素の振動励起を非弾性非干渉性中性子散乱によって21GPaおよび4GPaまで調べた。第一励起の振動エネルギーはそれぞれ(meV) = 141.4(2) + 1.02(2)(GPa)および(meV) = 149.4(1) + 1.21(8)(GPa)で表され、圧力とともに上昇した。格子定数の圧力変化と組み合わせて得られた金属水素原子間距離()との関係は、(meV) = 1.62(9) 10 (および(meV) = 1.47(21) 10 (であった。これらのカーブの傾きは、様々な蛍石型の金属水素化物の常圧下のトレンドに比べ、急峻であった。から得られた水素波動関数の広がりは、格子間サイトよりも縮み易いことが分かった。高圧下における水素の波動関数の優先的な収縮や小さなにおけるの急峻な立ち上がりは金属原子のイオンコアが水素原子よりも堅いために水素原子が高圧下でより狭い領域に閉じ込められるために起こると考えられる。